エコキュートの配管洗浄は必要?汚れの原因と放置リスク、プロが教える掃除方法

「最近、お風呂のお湯に黒いものが浮いていたり、なんだか臭いが気になったりしていませんか?」 「エコキュートの配管洗浄って本当に必要なの?自動洗浄機能がついているから大丈夫じゃないの?」
このような疑問や不安をお持ちの方は少なくないでしょう。毎日使うお風呂だからこそ、お湯の清潔さやエコキュートの調子は気になりますよね。
この記事では、エコキュートの配管洗浄について、水道工事のプロの視点から、その必要性、ご家庭でできる具体的な洗浄方法、そして専門業者に依頼する際のポイントまでわかりやすく徹底解説いたします。
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お風呂のリフォームを考えておられる方は以下の記事を参考にしてください。
この記事のポイントは?
放置は危険!エコキュートの配管汚れが引き起こすリスク
エコキュートの配管内部の汚れはさまざまなリスクを引き起こします。
レジオネラ菌による健康被害
目に見えない配管内部は、実は細菌やカビが繁殖しやすい環境です。特に注意が必要なのが「レジオネラ菌」です。
レジオネラ菌は、土壌や淡水など自然界に広く生息する細菌です。20℃~50℃のぬるま湯で増殖しやすく、エコキュートの配管内部のような環境は格好の住処となります。
この菌を含んだお湯のミストなどを吸い込むことで感染し、レジオネラ肺炎という重篤な肺炎を引き起こすことがあります。特に、小さなお子様やご高齢の方、免疫力が低下している方は感染リスクが高く注意が必要です。
お風呂のお湯に黒い汚れやぬめりを感じたら、それは配管内部で細菌が繁殖しているサインかもしれません。見た目の不快感だけでなく、こうした健康リスクが潜んでいることを知っておくことが大切です。
エコキュート本体への悪影響
配管内部に湯垢やスケール(水垢)が付着すると、熱の伝わりが悪くなります。これにより、エコキュートはお湯を沸かすためにより多くのエネルギーを必要とし、結果として電気代が上昇してしまうのです。
エコキュートの「エコ」というメリットが損なわれてしまうのは、非常にもったいないことです。
また、汚れやスケールが蓄積すると配管のつまりやセンサーの誤作動、さらにはポンプなどの部品に負荷がかかり、故障の原因となることがあります。最悪の場合、エコキュート本体の寿命を縮め、高額な修理費用や早期の買い替えが必要になるケースも少なくありません。
不快な入浴体験:お湯の汚れ・臭いの発生
毎日のお風呂はリラックスできる大切な時間です。しかし、配管が汚れていると、その時間が不快なものに変わってしまうことがあります。
お湯を張った際に、黒いカスや白い浮遊物、茶色っぽい湯垢などが浴槽に現れることがあります。見た目にも衛生的にも気になります。
また、配管内部で雑菌やカビが繁殖すると、お湯から硫黄のような臭いやカビ臭、金属臭など、様々な不快な臭いが発生することがあります。
エコキュートの配管が汚れる原因
エコキュートの配管は、なぜ汚れてしまうのでしょうか。主な原因を知ることで、より効果的な対策や予防に繋げることができます。
水道水に含まれるミネラル分
日本の水道水は安全で清潔ですが、カルシウムやマグネシウムといったミネラル分が含まれています。これらがエコキュートでお湯が加熱される際に析出し、配管内部に徐々に付着していくことで「水垢(スケール)」となります。
この水垢は硬く、一度付着すると簡単には取れにくい性質があります。そして、このザラザラとした水垢の表面は、他の汚れが付着しやすくなる土壌を提供してしまいます。
皮脂汚れや石鹸カス
入浴時には、私たちの体から出る皮脂や、使用する石鹸・シャンプーのカスなどがお湯とともに追い焚き配管を通って循環します。これらの有機物は粘着性があり、配管内部に付着しやすい性質を持っています。
特に、ミネラル分によってできた水垢の凹凸部分には、こうした皮脂汚れや石鹸カスが引っかかりやすく蓄積していきます。
給湯器内部の部品の劣化(ゴムパッキンなど)
エコキュートも長年使用していると、内部の部品が経年劣化してきます。特に、配管の接続部分などに使われているゴム製のパッキンやホース類は時間とともに硬化したり、もろくなったりします。
劣化したゴム片が剥がれ落ち、お湯に混じって「黒いカス」として出てくることがあります。
入浴剤の成分
リラックス効果を求めて入浴剤を使用する方も多いと思いますが、種類によってはエコキュートの配管汚れの原因となることがあります。特に、以下のような入浴剤は注意が必要です。
- にごり湯タイプ(乳白色系など)
- 硫黄、酸、アルカリ、塩分を多く含むタイプ
- 固形物(ハーブ、バスソルトの粒など)を含むタイプ
エコキュート配管洗浄の適切な頻度は?
エコキュートの配管洗浄が重要であることはご理解いただけたと思いますが、次に気になるのは「どのくらいの頻度で行えばよいのか?」という点でしょう。
メーカー推奨と一般的な目安
多くのエコキュートメーカーや専門家は、1~2ヶ月に1回の洗浄を推奨しており、最低でも半年に1回は行うべきだとしています。これは、ジャバなどの市販の洗浄剤を使ったご自身での洗浄を指す場合が多いです。
エコキュートに搭載されている自動配管洗浄機能は、あくまで日常的な簡易洗浄と捉えましょう。これとは別に、定期的な手動洗浄(または専門業者による洗浄)が必要です。
使用状況による調整ポイント
一般的な目安に加え、以下のポイントを考慮して、ご家庭に合った洗浄頻度を見つけることが大切です。
- 家族の人数や入浴頻度: 家族の人数が多かったり、毎日複数回お風呂に入ったりするご家庭では洗浄頻度を高める必要があります。
- 水道水の水質: お住まいの地域の水道水が硬水(ミネラル分が多い水)の場合は水垢が付着しやすい
ご家庭の状況に合わせて洗浄頻度を調整することで、無駄な手間やコストをかけずに、常に清潔な状態を保つことができます。
自分でできるエコキュート配管洗浄(ジャバなどを使った方法)
エコキュートの配管洗浄は、専門業者に依頼するだけでなく、ご自身で行うことも可能です。多くのエコキュートメーカーが推奨している「ジャバ(1つ穴用)」を使った洗浄方法を中心に、手順や注意点を解説します。
準備するもの
安全かつ効果的に洗浄を行うために、以下のものを事前に準備しましょう。
- 推奨される洗浄剤
- お湯または水
- ゴム手袋、保護メガネ
ジョンソン株式会社の「ジャバ(1つ穴用)」が多くのメーカーで推奨されています。エコキュートの追い焚き配管は「1つ穴タイプ」がほとんどですので、必ず「1つ穴用」を選びましょう。
洗浄中は浴室の窓を開けるか、換気扇を回して、十分に換気を行いましょう。
基本的な洗浄手順(メーカー共通のポイント)
ここでは、一般的なDIY洗浄の手順を説明します。メーカーや機種によって操作方法が若干異なる場合があるため、必ずご自宅のエコキュートの取扱説明書を確認してから行ってください。
- 浴槽に湯(水)を張る
浴槽の循環口(アダプター)の中心から約10cm程度上まで、お湯または水を張ります。残り湯ではなく、新しいお湯(水)を使用しましょう。 - 洗浄剤を入れる
製品に記載されている規定量入れ、よくかき混ぜて溶かします。 - 洗浄運転を開始する
エコキュートのリモコンで「配管洗浄」や「循環洗浄」といった専用の運転モードを選択し、開始します。
専用モードがない場合は、「追い焚き」運転を行います。追い焚き時間は、通常5分~15分程度です。 - 放置する(必要な場合)
洗浄剤やエコキュートの機種によっては、洗浄運転後に一定時間(例:10分~1時間程度)放置することで、より効果的に汚れを分解できる場合があります。取扱説明書の指示に従ってください。 - 排水する
配管内部から出てきた汚れが含まれているため、なるべく触れないようにしましょう。 - すすぎ運転を行う
再度、浴槽の循環口から10cm程度上まで新しい水を張り、もう一度「配管洗浄」モードまたは「追い焚き」運転(5分程度)を行います。 - 再度排水し、浴槽を清掃する
DIY洗浄時の注意点
ご自身で配管洗浄を行う際には、以下の点に十分注意してください。
- 必ず推奨された洗浄剤を使用する
- 入浴剤の入った残り湯は使用しない
- 洗浄剤をしっかり溶かす
- 保護具の着用と換気の徹底
- 洗浄剤の規定量を守る
- 不安な場合は無理をしない
「ジャバ(1つ穴用)」や、お使いのエコキュートメーカーが推奨する洗浄剤以外は使用しないでください。特に、2つ穴用の風呂釜洗浄剤や、成分の強い業務用洗剤、酸性・アルカリ性の強い洗剤などは、配管やエコキュート本体を傷め、故障の原因となる可能性があります。
少しでも手順に不安がある場合や、異常を感じた場合は、無理せず作業を中断し、メーカーのサポートセンターや専門業者に相談しましょう。
業者にエコキュート配管洗浄を依頼する判断基準とメリット
以下のような症状が見られる場合は、DIYでの対処が難しく、専門業者による診断や洗浄を検討することをおすすめします。
DIY洗浄を繰り返しても黒いカスや汚れが取れない
ジャバなどで数回洗浄しても、お湯に黒いカスや浮遊物が依然として出てくる場合、配管内部に頑固な汚れがこびり付いているか、ゴムパッキンなどの部品が著しく劣化している可能性があります。
専門業者であれば、汚れの原因を特定し、適切な対処をしてくれます。
強い臭いが消えない
DIY洗浄後も、お湯からカビ臭や下水臭などの強い臭いが消えない場合は、配管の奥深くに細菌が繁殖しているか、他の原因が潜んでいる可能性があります。
お湯の出が悪い、または温度が安定しない
配管のつまりやエコキュート本体の不具合が原因で、お湯の流量が減ったり、温度が不安定になったりすることがあります。このような場合は専門的な点検が必要です。
長期間、配管洗浄を怠っていた
何年も配管洗浄をしていない場合、内部には相当量の汚れが蓄積していると考えられます。このようなケースでは、市販の洗浄剤だけでは効果が限定的であり、専門業者による徹底的な洗浄が望ましいです。
DIY作業に不安がある、または時間がない
配管洗浄の手順が複雑に感じたり、忙しくて作業時間が取れなかったりする場合も無理せず専門業者に任せるのが賢明です。不適切な作業は、かえってエコキュートを傷めることにもなりかねません。
エコキュートにエラー表示が出る
配管のつまりや循環不良に関連するエラーコードがリモコンに表示される場合は、速やかに専門業者に連絡しましょう。
プロに依頼するメリット
専門業者に配管洗浄を依頼すると、DIYでは得られない以下のようなメリットがあります。
- 強力な専用洗浄剤と機材の使用
- ファインバブル(マイクロバブル)技術で通常の洗浄では落としきれない汚れを剥離させる効果
- 追い焚き配管だけでなく、循環アダプターの分解清掃や、場合によっては貯湯タンク内の点検・清掃まで行ってくれる
- 原因の特定と根本的な解決
- 作業の安全性と確実性
- 時間と手間の節約
業者による配管洗浄の費用相場
専門業者にエコキュートの配管洗浄を依頼する場合の費用は、一般的に15,000円~30,000円程度が相場とされています。ただし、これはあくまで目安であり、洗浄範囲(配管のみか、浴槽エプロン内なども含むかなど)、使用する機材や洗浄剤の種類、お住まいの地域、業者の料金設定によって変動します。
複数の業者から見積もりを取り、サービス内容と費用を比較検討することが重要です。
信頼できる水道工事業者の選び方
エコキュートの配管洗浄を専門業者に依頼する場合、どの業者を選ぶかが非常に重要です。残念ながら、中には高額な請求をしたり、不十分な作業しか行わなかったりする悪質な業者も存在します。
ここでは、信頼できる水道工事業者を見極めるためのポイントを解説します。
実績・資格
まず、その業者がエコキュートの配管洗浄やメンテナンスに関して十分な実績があるかを確認しましょう。ホームページの施工事例や、創業年数などが参考になります。
エコキュートは複雑な機器ですので、専門知識と経験が豊富な業者を選ぶことが大切です。
「給水装置工事主任技術者」や、メーカー認定のサービス資格など、関連する資格を保有している技術者が在籍しているかどうかも一つの判断材料になります。
口コミ
インターネット上の口コミサイトや、地域での評判を確認しましょう。実際にサービスを利用した人の声は、業者の対応や技術力を知る上で貴重な情報源です。
ただし、口コミはあくまで個人の感想ですので、鵜呑みにしすぎず、複数の情報を総合的に判断することが重要です。
明確な料金体系と見積もり
作業を依頼する前には、必ず書面で見積もりを取りましょう。口頭での説明だけでは、後で「言った、言わない」のトラブルに発展する可能性があります。
見積書には、基本料金、作業内容、使用する薬剤や機材、出張費、そして追加料金が発生する場合の条件などが具体的に明記されているかを確認します。不明瞭な項目があれば、遠慮なく質問しましょう。
可能であれば、2~3社から見積もりを取り、料金だけでなくサービス内容や対応の質を比較検討することをおすすめします。
作業内容とアフターフォローの説明
どのような手順で、どのような薬剤や機材を使って洗浄を行うのか、具体的に説明してくれる業者を選びましょう。専門用語ばかりでなく、素人にもわかりやすい言葉で説明してくれるかどうかがポイントです。
作業後の保証期間や、万が一問題が再発した場合の対応について確認しておきましょう。しっかりとしたアフターフォロー体制がある業者は、自社の作業に責任を持っている証拠とも言えます。
注意!悪徳業者を避けるために
残念ながら、すべての業者が誠実とは限りません。以下のようなケースには特に注意が必要です。
- 「無料で点検します」と突然訪問してきて、不安を煽って高額な契約を迫る
- 「今だけ」「本日限り」といった言葉で契約を急かす
- 大幅な値引きやキャンペーンの強調
- 強引な勧誘
少しでも怪しいと感じたり、説明に納得がいかなかったりした場合は、その場で契約せず、一度家族と相談するなどして冷静に判断する時間を取りましょう。
東京のお風呂つまり,水漏れ修理は東京都水道局指定業者の浴室専門チーム
まとめ
この記事では、エコキュートの配管洗浄の必要性から、ご自身でできる洗浄方法、専門業者に依頼する際のポイントまで、幅広く解説してまいりました。
自動洗浄機能が付いているからと安心せず、定期的な手動洗浄(ジャバなどを使用)や必要に応じた専門業者による徹底的な洗浄を組み合わせることが、エコキュートを長く快適に使い続けるための秘訣です。
もし、ご自身での配管洗浄に不安がある場合や、専門家による徹底的な洗浄、エコキュート全体の点検をご希望の場合は、どうぞお気軽に私たち浴室専門チーム(水道レスキューセンター)にご相談ください。
長年の経験と専門知識を活かし、お客様に最適なアドバイスとサービスをご提供させていただきます。
皆様が毎日安心してお風呂に入り、エコキュートを長く快適にご利用いただけるよう、この記事が少しでもお役に立てれば、これほど嬉しいことはありません。
よくある質問
エコキュート配管洗浄中に他の水回り(キッチンやお風呂のシャワー)は使える?
ただし、念のため、ご使用のエコキュートの取扱説明書を確認するか、作業中は他の水回りの使用を控えるのが無難です。
エコキュートで黒いカスが出てきたら、すぐに業者を呼ぶべき?
「風呂釜洗浄」と「エコキュート配管洗浄」は同じ?
したがって、エコキュートの配管洗浄を行う際には、「1つ穴用の風呂釜洗浄剤」(例:ジャバ1つ穴用)を使用します 。実質的には、エコキュートの追い焚き配管を洗浄することを指していると考えてよいでしょう。